細見コレクションの漆芸根来 NEGORO -朱と黒のかたち-

細見コレクションの漆芸 根来 NEGORO -朱と黒のかたち- 細見美術館

この展覧会は終了しました。

会期:2022年2月10日(木) - 4月10日(日)

開催概要

  • 開館時間 : 午前10時 - 午後5時(入館は午後4時30分まで)
  • 休館日 : 毎週月曜日(祝日の場合、翌火曜日)
  • 入館料 : 一般 1,300円 学生 1,000円※現在、団体での来館ご予約はお受けできません。(団体割引料金のお取り扱いは中止しております。)
  • ※障がい者の方は、障がい者手帳などのご提示で100円引き
  • 主  催 : 細見美術館 京都新聞

趣旨文

木の強さとしなやかさ、漆の鮮やかさと渋味、使い込まれた美のかたち。

 実用から生まれた「根来」は、木と漆の特性を最もよく活かした器といえます。

 中世に紀州・根来寺で作られた飲食器や什器に始まるとされる根来塗は、用途に適した簡潔なフォルム、長年の使用に耐えうる堅牢な造り、明快な色彩〈朱と黒〉が特徴です。

 漆を塗り重ねた丈夫な器の表面は、経年によって上塗の朱漆が擦れて中塗の黒 漆が現れ、味わい深い塗肌となります。近代には、この塗肌の景色に魅せられた数寄者たちによって「根来」は華麗な蒔絵とは対極を成す漆芸の美として注目を集めることとなりました。

 本展では、細見コレクションの創始者である初代古香庵(1901~79)が、自ら 『根来の美』(1966年)を著すほど情熱を傾けて蒐集した「根来」を一堂に紹介 します。

プロフィール

展覧会のみどころ

  • 朱漆の美しさ

     「根来」は一般に、黒漆層の上に朱漆を塗り重ねて仕上げた朱漆塗の器を指す語として用いられています。朱漆の使用は縄文時代に遡り、神聖さや高貴さといったイメージとつながって平安時代には神社・仏閣で什器や祭祀用具に用いられたほか、貴族たちの日常の食膳具にも使われるようになりました。

    高坏 平安後期~鎌倉前期 細見コレクションの漆芸 根来 NEGORO -朱と黒のかたち- 京都 細見美術館
    高坏 平安後期~鎌倉前期

  • 魅力的なフォルム

     時に力強く、時におおらかな「根来」のフォルムは、挽物(ひきもの)、指物(さしもの)、曲物(まげもの)、刳物(くりもの)といった木工技術を駆使してパーツごとに作り、接合してできています。しなやかで丈夫な木の特質を活かした技術が、フォルムの美しさを生み出しているのです。

    湯桶 室町時代 細見コレクションの漆芸 根来 NEGORO -朱と黒のかたち- 京都 細見美術館
    湯桶 室町時代

  • 醸し出されるビンテージ感

     塗り重ねられた漆の強さに支えられた「根来」。使い込まれることによって現われた塗肌の景色は、枯れた風合いと重みのある存在感を器にもたらしています。重ねた歳月を物語る漆の「擦れ」や「ひび割れ」た姿も鑑賞の対象となっています。

    亀甲文瓶子 室町時代 細見コレクションの漆芸 根来 NEGORO -朱と黒のかたち- 京都 細見美術館
    亀甲文瓶子 室町時代

  • 愛される漆器

     国土の2/3を森林が占める日本列島では、木と漆を使った器が古くから各地で作られ、日用品として普及しました。「根来」も強大な勢力を誇った根来寺の僧侶と信徒が使う器に始まったとされます。日常的に使われたものだからこそ耐久性や機能性だけでなく、触り心地や使い心地といった要素も兼ね備えているのです。

    重要美術品 菜桶 徳治2年(1307)銘 細見コレクションの漆芸 根来 NEGORO -朱と黒のかたち- 京都 細見美術館
    重要美術品 菜桶 徳治2年(1307)銘

  • 細見古香庵と「根来」研究

     古香庵は、昭和10年代より「根来」の蒐集を始め、研究を重ねました。「私などは根来を見るたびに、長年の風雪と使用に耐えて、なおかつ美しいところに何となく声なき教訓を感じ、敬慕の念を禁じ得ないのであります。」(『日本美術工芸』285号、1962年)と語り、その風格と優美な佇まいに魅せられました。
     昭和41年には『根来の美』(浪速社)を上梓しています。

    細見古香庵 著『根来の美』表紙 966年 細見コレクションの漆芸 根来 NEGORO -朱と黒のかたち- 京都 細見美術館
    細見古香庵 著『根来の美』表紙 1966年

グッズ

※価格はすべて税込価格です。

    •  細見コレクション 琳派と若冲 京都 細見美術館
      「伊藤若冲 花鳥図押絵貼屛風」ミニセット4,950円
      「細見コレクション×阿以波 琳派団扇」6,380円
      「六兵衛窯 琳派豆皿」各2,970円
      「山田松香木店 防虫香」
      糸瓜群虫図(極品)880円 雪中雄鶏図(上品)660円

イベント

  • 特別公開 日本の色 季節の彩り-吉岡幸雄の仕事-

    概要

    補足

    開催日時:2019年6月25日(火)~7月7日(日)
    (ただし、7月6日(土)は除く)午前11時~午後5時
    会場:茶室 古香庵(細見美術館3階)

    ※休館日のほか作品保護・貸切等によりご覧いただけない場合があります。
    最新情報はtwitterにてご確認ください。


SNS投稿 キャンペーン

  • 1.入館料ご優待

    「#根来展 」をつけてTwitterもしくはInstagramに投稿いただくと、優待料金でご入館いただけます!
    (一般 1,300円→1,200円/学生 1,000円→900円 )

    *受付にて投稿画面をご提示ください。
    *入館後の返金はできません。
    *他の優待との併用はできません。

  • 2.先着100名様 ポストカードプレゼント

    5点の根来作品の中からお気に入り作品1点を選んで投稿いただくと、先着100名様に特製ポストカードをプレゼントいたします。

    ①「作品名」
    ②「お気に入りポイント」
    ③「#根来AWARD」
      をTwitterもしくはInstagramに投稿してください。

    投票数1位の作品は、会期終了後 HP・Twitterにて発表いたします。

    1位 「亀甲文瓶子」「湯桶」

    亀甲文瓶子 湯桶

    2作品が同票1位となりました。
    多数のご参加ありがとうございました。

サテライトイベント

展覧会開催にあわせて、よりタラブックスの世界を愉しむための特別イベントが開催されます。

  • トークイベント

    ◼︎「タラブックスと本をつくること」

    有料

    事前申込制

    開催日時:2019年6月28日(金)午後7時~午後9時
    会場:梅田 蔦屋書店 4th Lounge
    登壇者:
    ギータ・ウォルフさん(タラブックス代表)
    齋藤名穂さん(建築家 デザイナー)
    KAILAS(写真家 松岡宏大さん、編集者 野瀬奈津子さん)
    参加費:1,500円(税込)
    お問合せ:梅田 蔦屋書店 4th Lounge

    ※事前のお申込みの必要はございません。当日会場へ少し早目にお越しください。
    ※お席の都合上、立ち見になる場合。またはご入場頂けない可能性もございます。
     悪しからずご了承くださいませ。

    細見美術館友の会「古今」会員限定 特別予約席をご用意しました
    定員:20名 (申込先着順・定員になり次第受付を終了します。)
    申込期間:8月17日(金)より
    申込方法:TEL 075-752-5555  細見美術館受付窓口
    ※氏名・ご連絡先・友の会会員番号をお知らせください。
    ※参加当日は会員証をご提示ください。

    細見美術館 友の会 特典

    注意事項
    ・FAXでお申込みをいただいた方には、追って申込完了のご案内をお送りします。
    ・1週間を過ぎてもご案内が届かない場合は、電話にてお問合せください。

  • 京都国立近代美術館・細見美術館 相互優待のご案内

    京都国立近代美術館の観覧券をご提示頂けますと、優待料金にてご入館頂けます。
    また、細見美術館の入館シールまたは友の会メンバーズカードを京都国立近代美術館にてご提示頂ければ、京都国立近代美術館で開催中の展覧会を割引料金にてご観覧頂けます。

    ※ 事前にホームページ等で最新情報をご確認の上お出かけください。
    ※ 展覧会によっては、優待が適用されない場合がございます。詳しくは各窓口までお問合せ下さい。
  • 京都市京セラ美術館・細見美術館
    相互優待のご案内

    京都市京セラ美術館の観覧券をご提示頂けますと、優待料金にてご入館頂けます。
    また、細見美術館の入館シールまたは友の会メンバーズカードを京都市京セラ美術館にてご提示頂ければ、京都市京セラ美術館で開催中の展覧会を割引料金にてご観覧頂けます。

    ※ 事前にホームページ等で最新情報をご確認の上お出かけください。
    ※ コレクションルームのみ対象となります。
    ※ 展覧会によっては、優待が適用されない場合がございます。詳しくは各窓口までお問合せ下さい。